2010年7月27日火曜日

ゴーストトリック

発売日に買って一週間ほどでクリア。
作品の売りは、シナリオとゲームの両面ですね。

まずゲーム面。
サイドビューマップ上で、物体に憑り付く。
憑り付けるのは一定範囲内にあるものという制約付き。
そして、憑り付いた物に応じてアクションができる。
たとえば扇風機なら風を起こすことが出来る。
そうやってアクションを起こすと、マップ上の物体や人に変化が現れ、今まで遠かった物体にも届くようになる。
その繰り返しです。



ゲームが進むと一つの物体のアクションで完結する変化だけでなく、
ボールを転がして人にぶつかって蹴られてスイッチに当たるとか、そういう複合的になっていきます。

ゲームとしては物理パズル系とでも言うのか、古典的にはインクレディブルマシーンに近い感じ。


実はこのジャンルは、最近の物理演算を取り入れてマイナーながら盛り上がっています。
ドイツの Crazy Machines や


日本でも昨年暮れに出たコロぱたがあります。


ゴーストトリックの発想は、この辺の流行りどころをメジャー向けに味付けして出す…という立ち位置だと思うのですが、
正直失敗している感が否めない。
移動の制約がレベル境界になっていて、操作対象が十個程度の移動範囲内のオブジェクト群になります。
これはこれで考える範囲が狭まって分かりやすくなるのですが、マップ全体の仕掛けができなくなって快感が薄れてしまいます。
オブジェクトに対する操作も、上記マシーン系のように配置指定はできなくてアクションを起こすだけ。
結局一通りアクション起こしてから、その組み合わせを考えるゲームになってしまいました。
そしてそのパズルを解いた結果が隣の物体に届くだけで、爽快感も無い。

アイデア主導で突っ走ったけれど根本的にゲーム性に欠けちゃって、色々表面的なツギハギ当てて何とか体裁を保った…という印象です。


もうひとつ、シナリオ面。
これはさすが、プレイ中の謎かけやどんでん返しも綺麗に決まって、なかなか楽しめました。
ただ、いきなり死ぬというのが掴みとしてはいいのだけれど、何度も繰り返すと緊張感が薄れていくな。
でも基本的に面白い。これが逆転裁判の一つのシナリオだったらずいぶん楽しめただろうなと思います。

新しいゲームに挑むチャレンジは買うけれど、残念ながらゲームとしては及第点は付けられない。
たとえば上に上げたコロぱたの方が十倍は面白いです。

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